A.成分的にも栄養的にも違いはありません。
市販されている種類別牛乳は、ほとんどが成分無調整なので、「成分無調整」と表示
のない牛乳でも、表示してあるものと、成分的にも栄養的にも差はありません。
法的に決められたものではなく、メーカーが自主的に書いている言葉です。
「成分無調整」とは、生乳(牛からしぼったままの乳)を殺菌して牛乳を製造する工程
で、乳脂肪分を調整していないという意味です。
種類別牛乳は、「乳等省令」*1により、乳脂肪分3.0%以上、無脂乳固形分
(牛乳から乳脂肪分 と水分を除いた成分)8.0%以上あるものと規定されています。
生乳の成分は乳牛の品質、個体、飼料、地域、季節、泌乳期などにより変動があり、
特に、冬のほうが夏より乳脂肪分や無脂乳固形分が多くなる傾向が見られます。
そこで、かつては乳肪分の調整(脂肪の標準化)*2が行われることがありましたが、
現在ではほとんど行われていません。
*1 「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」
*2 調整(脂肪の標準化)
脂肪分の低い生乳と高い生乳を組み合わせて、脂肪分が一定になるように調整すること。