Q29.ピロリ菌ってどんな菌ですか?

A.胃の粘膜に住む細菌。
 胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍などの胃の病気の多くは、ピロリ菌の感染が原因であると考えられています。
「胃の調子がおかしい・・・」 
 原因はピロリ菌の可能性大!
胃の中は非常に酸性が強く、生物が生きていけるような環境ではないと信じられてきましたが、1982年にオーストラリアで発見されたこの菌は2~3×0.45um(umは1mmの1/1000の単位)の細菌で、数本のしっぽがあり、このしっぽをヘリコプターのように回転させて移動することからヘリコバクターピロリと名づけられました。
 ウレアーゼという酵素を使って胃の中にある尿素をアンモニアに変化させ胃酸と中和し、生存できる環境をつくりあげます。胃の中に棲みついたピロリ菌は様々な毒素を出して胃炎の原因となり、一部の人に潰瘍を引き起こす仕組みとなっています。
 また、1994年にWHO(世界保健機構)の国際癌研究機構(IARC)がピロリ菌を確実な発癌因子に指定したことから今日では胃潰瘍や胃癌の発病はピロリ菌の感染症であることが多いと理解されています。

日本では人口の5割、6,000万人がピロリ菌に感染!
日本では40代以上の高齢者の感染率が高い!

2016年04月06日