Q23.鉄分が必要なのは女性だけって本当?

A.特に、若い女性に不足しているのは本当です。

鉄の摂取量と鉄欠乏性貧血
 国民1人1日あたりの栄養素等所要量を調査対象の平均栄養所要量に対する充足率で見ると、カルシウムを除く栄養素については上回っていることはよく良く知られています。もちろん、鉄もわずかですが上回っています(充足率108)が、これはあくまでも平均値の話で、性別・年齢別に見ると、充足率100を切っている年齢郡は少なくありません。女性の場合、40代までは軒並み100を切っていることが右のグラフから分かります。

 女性の場合月経により鉄の損失が多くなります。この年代の女性の多くは常に鉄欠乏性貧血の危険にさらされているのです。無理なダイエットも原因しています。
 カルシウムと比べると、所要量が少ないと感じるかもしれませんが、鉄は体の中で繰り返し利用される性質があるため、1日の所要量はほんのわずかで良いのです。ただ、鉄はきわめて吸収率が低いため、欠乏しやすいのが特徴。

年齢 所要量
男         女
許容上限摂取量
  0~(月) 6mg 10mg
  6~(月) 6mg 15mg
  1~2歳 7mg 20mg
  3~5歳 8mg 25mg
  6~8歳 9mg 30mg
 9~11歳  10mg    10mg*1 35mg
12~14歳 12mg    12mg 35mg
15~17歳 12mg    12mg 40mg
18~29歳 10mg    12mg 40mg
30~69歳  10mg    12mg*2 40mg
70歳以上 10mg 40mg
妊婦 +8mg 40mg
授乳期  +8mg*3 40mg

*1 11歳女子は12mg/日
*2 閉経後10mg/日
*3 分娩後6ヶ月間
*4 厚生労働省「第六次改定日本人の栄養所要量 


鉄欠乏から起こる症状

・貧血
・動機/息切れ
・顔色が悪い
・だるい
・疲れやすい
・頭痛
・めまい
・肩こり

胃腸症状
・食欲不振
・消化不振
・便秘
・下痢
口の症状
・舌のただれ
・舌の切れ/痛み
・口のスミのただれ
神経症状
・神経過敏
・注意力散漫
・集中力低下
・思考力低下




 

2016年04月05日